ここみ堂だより 11月号

冬場は要注意!ヒートショック

●ヒートショックとは?

ヒートショックは『急激な温度変化により急激に血圧が上下することで、心筋梗塞や不整脈・脳出血・脳梗塞などの発作を起こすこと』です。

医学専門用語ではありませんが、上記の現象を示す医療用語として遍く使用されています。

温かい場所から寒い場所へ移動すると、交感神経が優位となり身体の熱を逃さないようにするため全身の血管を収縮させることで血圧が上昇します。温かい場所へ移動すると、

血管が広がり血圧が下がります。急激な温度変化によって血圧が上昇と低下を繰り返すことで負担がかかり、心筋梗塞や不整脈、脳出血・脳梗塞を誘発します。自宅内では暖房の効いたリビングから移動した先の廊下やトイレ、お風呂で頻発します。

●ヒートショックを起こしやすい人とは?

・高齢者(65歳以上)の方

・生活習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病) の薬を飲まれている方

生活習慣病をお持ちの方は動脈硬化によって血管の柔軟性が損なわれている可能性があるため、血圧の変動幅が大きくなる傾向があります。

特に高齢者の方は、体温を調節する恒常性機能が低下しているため、外気の温度に合わせた体温調節機能が奏功せず、ヒートショックを起こしやすいといわれています。

●浴室や脱衣所でのヒートショック対策

(1)入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう。

(2)湯温は40度以下、湯船につかる時間は10分未満を目安し、しっかりと水分を摂ろう。

(3)浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。

(4)食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避けましょう。

(5)入浴する前に同居者に一声掛けて、意識してもらいましょう。

一人暮らしの場合は外部と連絡がすぐ取れるように携帯電話を近くに置いておく、また共同浴場を利用するのも手です。ただし湯冷めに注意してしっかりと防寒するようにしましょう。